ceciliaのブログ

小さなつぶやき!

ドラマ「ディア・ペイシェント 絆のカルテ」より

ペイシェントとはラテン語で「病人・患者」という意味があるらしいです。

NHKドラマでヒロイン(女医役の貫地谷しほりさん)がドラマの最後に読み上げた文章が気になったのでメモしました。老いがテーマとなった回でした。

 

『老いていくことは、時として切なく悲しい。

 人から大切なものを奪うこともある。 

 でも、大切なものを失うからこそ年を重ねるごとに

 人は謙虚に真摯に生きられるのかも知れない。

 それが老いの悲しみのなかにある希望なのだと私は思いたい。

 老いは魂の成熟であるのだと思いたい』

 

この文章を読んで、私はまだ老いとは何かを理解する境地にまで達していないことを思いました。老いていくことは「魂が成熟し、謙虚に真摯」に果たしてなるのでしょうか。ケアマネジャーという仕事を通してたくさんの高齢の方と接してきましたが、確かにこのような境地に達したと思われる方もいらしたとは思います。そして、この文章にあるように「老いは切なく悲しい」という部分についても、果たして老いるのは切なく悲しいのかとも思いました。

老いはすべての人に公平にやってくる自然の成せる果てであり、同時に多くを生きた結果としての安堵でもあり、諦めにも似た理解であるのではないでしょうか。

それとも私は「切なく悲しい」事実にあえて蓋をして、見ないように生きているのでしょうか。

 

この文章は若い人から見た「老い」像なのかな、と思う部分もありながら、やはり言い当てているのかと同時に考えました。

 

「老い」ということに触れた文章に出会う機会の少ない私にとっては、やはりメモしてこのように書き残しておきたいとチョイスしました。

 

『ディア・ペイシェント』は南杏子による長編推理小説とのこと。このドラマは若い女医とクレーマー患者(モンスターペイシェントと呼ばれる)との関わりの中での、女医の成長を描いているとのこと。シリアスな部分もあり毎週楽しみに観ています。

 

お盆の今日、両親のお墓参りをし、やはり老いと向かい合うことを避けられない自分を改めて認識した、今日という日でした。